- コンクリート内部の鉄筋探査
新築工事や改修工事において、既存の壁・床・梁等に配管貫通孔や開口アンカー打設等の削孔時にコンクリート内の鉄筋や埋設管等の損傷を防止することを目的とします。 - 探査対象物
コンクリート内部における鉄筋及び埋設管等。
- 探査機械仕様
ハンディサーチ・RCレーダーNJJ-105 JRC 日本無線株式会社
長所
小型軽量で携帯性に優れる
広範囲の探査で効率が良い
探査条件によってはコストが安い
埋設物の位置や、かぶり(躯体表面から鉄筋までの深さ)が測定可能
片面より探査が可能(躯体表面から最大300㎜まで)
短所
埋設物の種類の特定が不可能である
判定不能領域が多い(ラス網や隣接した鉄筋)
探査機の性質上、探査面の端部に測定不能箇所が存在する
ビニール管・CD管・空洞は探査できない場合が多い
鉄筋や配管の判断に技術を要し、探査者の技量に左右される
作業手順
作業内容・方法・手順を確認する。
危険個所をしっかり把握する。(KY活動の実施)
搬入時は既設物を傷つけないよう注意する。
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探査箇所と範囲をよく確認する。(探査面は平らであるか・ボード面や二重床ではないか等)
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探査機を用い、コンクリート内の探査データ収集を実施する
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探査データの反射信号を解析し埋設物の埋設位置を、垂直断面図と波形表示の両表示により深度を測定する。
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探査データの結果をもとに現地に鉄筋をけがく。なお、鉄筋と深さの異なる対象物が検出された場合、注意箇所とし鉄筋と区別してけがきを行う。
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既設物を傷つけないよう注意して機材を搬出する。
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ご要望に応じて採取したデータをもとに報告書を作成いたします。
弊社の報告書様式は、探査概要・走査波形データ・走査位置図です。
配筋図は作成いたしません。
RCレーダーについて
* 弊社では走査範囲は、基本的に1000㎜×1000㎜を縦・横、各2走査(4走査)行います。
* より細かい位置データを収集したい場合、探査ピッチを細かくし走査回数を増やします。
*弊社では装置の走査・報告書の作成については、有資格者及び社内研修修了者が行います。
*有資格者・・・社団法人 日本非破壊検査工業会認証 「コンクリート構造物の配筋探査技術者」です。
以下の場合の適用困難な条件下では正確なデータが取れない場合があります。
- 探査対象物が端から100㎜以上及び幅が150㎜以上ないと探査できません。
- 円柱の探査の際は、直径が2m以上ないと探査できません。
- 表面に電波を反射するものがあり、その下を探査する場合は探査不可能です。
- コンクリート内部に炭素繊維が含まれてる場合も探査不可能です。
- 探査の進行方向と平行に鉄筋がある場合。(埋設物が直行していない場合)
- 鉄筋・空洞・その他、同一箇所に複数の埋設物がある場合。
- 躯体表面の凹凸が激しく、車輪が回らない場合。
- 打設後1週間以内のコンクリートですと、内部探査ができない可能性があります。
→これは、コンクリートが水分を含む量(含水率)が強く影響している為です。 - コンクリートブロックの内部の鉄筋は探査できません。
- 探査表面に断熱材が張り付けてある場合は探査できないか、かぶり厚がごく浅く表示されます。
- 空洞、空の非金属管を探査する際、対象物が150㎜以上の深さに埋設されてる場合は感知しません。
- 水平方向鉄筋間隔(ピッチ)が狭い配筋のコンクリート
目安・・・深度175㎜未満→鉄筋のあきが 40㎜以下
深度175㎜以上→鉄筋のあきが深度×0.23倍以下
【適用困難】
D < 175㎜ → L ≦ 40㎜
D ≧ 175㎜ → L ≦ D×0.23
弊社の報告書様式は、探査概要・走査波形データ・走査位置図です。
配筋図は作成致しません。